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2012年9月 9日 (日)

本・天空の舟―小説・伊尹伝・宮城谷 昌光

夏王朝末期、大洪水におそわれながら桑の大木に一命をすくわれた奇蹟の孤児の物語。料理人から身をおこし、のちに宰相となる神話的人物・摯である。一方、王朝は腐臭をはなちつつあった。暴戻な君主・桀の治世である。

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何度も言うが著者の本は感じるものが多い。
神意・天命 と言う言葉が素直に感じれる。
昨年、知り合いの息子が夏休みの宿題で、「北方謙三 揚家将」 の感想文と言う話があった。
中学一年生だ。
今年は二年になる。そして宿題が 「天空の舟―小説・伊尹伝 宮城谷 昌光<」 の感想文だ!
凄いと学校と思う。
自分の中学二年ではそんな本は無かったし、読めなかったと思う。
この学校の先生は中国の歴史が好きなのか?
優秀な生徒が多いのだろうと思う。

初め伝説と言われ存在が疑問視されていた、夏王朝。
商王朝と交代の本だ。
「商人」 と言う言葉がある。
品物の交換、売買が商の国の人は得意だったと言う。
それで物の売買をする人を、商の人のようだと言い、商人と言う言葉が出来たと言う。
中国と言うか日本もそうだが、王朝は300年が目途と言われる。
平安時代・鎌倉・室町・江戸と続く。日本でも300年から400年で交代するようだ。
鎌倉執権16代・足利将軍15代、徳川将軍15代。この15と言う数字も意味があるのか?
王朝、王はいろんな王がいる。時代の終わりの王は暴君、凡庸な王が多いのか?
この夏の桀王。暴君だったようだ。
ついでに言うと、悪女がいる!

この時代に一人の赤ん坊の物語から始まる。
生まれ出た時から神がかり的である。
桑の木にはさまれて流されてくる。洪水の予言を母親が聞く。
後ろを振り返るなと言われているが振り返り、洪水に飲み込まれる。
赤ん坊は流されて助かる。相当な距離だ!
料理人に育てられる。
どちらかと言えば貴賎の賎になる職業か?
一瞬にして牛を解体する。
読んでいて解体を見ている感じがする。刃こぼれもしない。
この才能を持って夏王につかえるようになる。
料理人は肉を割り、それを烹らなければならない。よって料理を割烹と言うらしい。
がそれだけでなく、勉強させて貰える機会を与えられる。
師にも恵まれる。
「世に通じ、地を鎮める者は、すべからず天の理をしらねばならぬ」
神霊を招ける男。
どんなに知識が豊富で学問ができても、神の声を聞き取れることとは別の事である!

が夏王の息子桀に嫌われ命を狙われる。
そしてかばってくれている王が死ぬ。
(以降、伊尹の名前で通す)

商王が反逆する?
反逆では無く意地を通す。
ここで神が出て来る。古代は自分たちの神を争う。
相手の神を奪い、商の神をあがめさせる。
それが支配する方法のようだ!
いろんな国がありそれぞれ崇める物がある。動物も色も方角も違う。
読んでいると、商に討たれる国も訳の分からない事をしている。
そりゃ討たれても仕方が無い。
商王が夏王の報復を恐れて、国の人民共避難する。つまり国から逃げ出し何処かへ行く!

兵車がある。車輪があり回転の摩擦熱をなんとか取らなければならない。
これは商が造れる。夏は造れない。商は先進国なのか?
それより騎兵を鍛えた方が良いのではないか?
揚家将では時代が違うが騎兵が主体だった。
映画トロイでもそんな兵車見たいのが出ていた。
要は古代の戦車なのか?
だから商の兵は強いとある!

ここで権謀術数ある。
王室内の権力争い。
王の腹心になる。がなれなければ冷やめし食いの生活になる。
そこから脱するには次の王に早めに取りいらなければならない。
が後継ぎの選択を誤れば又冷やめし食いになる。
実力者昆吾伯!桀に取りいる。
思惑通り行き、桀が王になる。邪魔ものを消そうとする。この邪魔者は伊尹では無い。
まだそんな大物では無い!
が伊尹の育ったところだ。
ここで伊尹が立ちはだかる。
策のは策で対抗する。面白い!
酒池肉林で有名な妹嬉!
王の妹を桀に差し出す!桀はそれにのる。
暴君の陰に女ありか・・・・・・

伊尹の思惑通りに行くが、思い通りに行かなかったが昆吾伯が伊尹を気にいる。
誘うが伊尹はのらない。
桀は伊尹を嫌っている。殺したいと思っている。
遠くにいる商の湯王も伊尹を抱えようとする。
人を見るのは難しい。
初めて伊尹を湯王は見たが評価しなかった。が後の考えを改めた。
やはり名君なんだろう。
一人で伊尹を訪ねる。
諸葛孔明の誘い。三顧の礼と同じだ!
伊尹は商に仕える事になる。
夏から商へ!敵に仕える。
中国はこう言う例は多そう!
己を評価してくれるところへ行く!
「士は己を知るものの為に死す!」

伊尹は商の為と言うより湯王の為に尽くす!
死地にも行く。
湯王は捕えられ監禁させられる。
商の民は湯王を探し取り戻す。
ここでも夏の重臣の権力争いがあり、湯王は死ぬ手前まで行く。
権力争いに敗れば即死である。
必死にならざる得ない。
今の北朝鮮がそんなか感じなんだと思う。

伊尹は妻をめとる。湯王自らの勧めである。
どうも湯王の娘だったようだ!
夏は乱れる。王朝の最後はそんなものなんだろう。
人心は離れ、諸侯も離れて行く。
「武で成った者は、武で滅びる」
天地人。人を知る者は天地を知り、天地を知る者は人を知る。
神が望まなければ、やってはいけないことがある。
時期があるのだろう。
伊尹は天から、地から神の声、意志を聞く事が出来る・・・・・
著者の本を読むとそう言う事が素直に感じれる。
著者の本を今の政治家に読ませたいと思う!
清廉潔癖とまで言わないが、もっと国を、国民を思う政治家はいないのか・・・・・・
結局、湯王は夏王桀を殺さない。
そうする事が正しい王朝の引継ぎと思ったんだろう。
300年以上も王朝が続けば制度疲労を起こすのだろう。
商が正しく夏が悪いと言う事では無いのだろうと思う。
夏が商に変わっただけの事である!
その商も周に敗れる。盤石と言われた商も滅びる時はあっけない。
商の紂王と周の武王!
周が滅び、春秋戦国、秦、漢、三国志、隋、唐、宋、元、明、清、中華人共和国と続く・・・・・・・
中国は人間学の宝庫と言われる。が結局何も変わっていない。
人間なんて変わらないものなんだろう・・・・・・
面白い本だった!
これを読んだら次は商と周だ!
商は殷とも言う。ほとんどの本は殷と言う。著者は商の呼び名にこだわっている様に思えるが・・・・・・

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