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2013年9月28日 (土)

砂糖の歴史・エリザベス アボット

その魅惑的な「甘さ」に秘められた重く厳しい道のり!奴隷制を中心に、人口分布、経済、環境、政治、文化、倫理などさまざまな分野で 「世界の地図」 を塗り変えてきた砂糖産業と消費文化のすべて!世界を大きく変えたサトウキビと砂糖の壮大な物語。 
奴隷貿易の象徴だったサトウキビ栽培を中心に、原産のポリネシアから米国の食文化、現代のエタノール燃料の原料となるまで、世界を大きく揺さぶり続けた砂糖産業と消費文化を克明に描く。

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大長編である。
サトウキビの栽培の事から始まる。
サトウキビの原産地とされる、南太平洋の島々には同じような伝説があるようだ。
サトウキビから女と男が生まれて、そに子孫が人間である。
ニューギニアで栽培されて、各地に広がった。
インド・ペルシャ・エジプト・・・・・・・
アラブ人が栽培と、その為に必要な灌漑の設備を広めたと言う。
要は水がいる。
もっとも製糖についてはそれほどでもなかったのか?
十字軍がアラブからスパイスや砂糖を持ち帰り、サトウキビを栽培して新世界に、広めた。
ヨーロッパでコレラが流行し、3人にひとりが死んだ。
深刻な労働力不足になり、売り手市場になった。
それなら奴隷を使った方が安い!

当時砂糖は薬だったようだ。
当時の薬は、動物の糞や尿、細かく刻んだミミズ、去勢された雄豚の胆汁、クサリヘビの皮、ドクニンジン等で、飲めたものでは無かったようだ!
砂糖が必要になる。そして砂糖自体が薬と言う。『多分糖尿病の事だろう・・・・』

ヨーロッパは新世界をかってに自分たちで分ける。
最初はスペインとポルトガルだ。
コロンブスと原住民の出会いが、それからの500年を決定したと言う。
砂糖生産が根付くにしたがって、以前そこにあった住民・文明・農業・土地の様相と土壌全てを破壊した。
ヨーロッパ式サトウキビ栽培がもたらしたもの!
『資本主義の勝利、特定の産物だけに依存する経済構造の世界的規模の拡大、原住民の大量虐殺、有色人種の奴隷化、世界の植民地化、原始環境の破壊』
まだまだありそうだ!
『サトウキビ栽培が野生動物に与えたダメージは、地球上のどの作物より大きいかもしれない!』

イスパノーリャ島にいたタイン族!かって300万から800万いたと言うが死に絶えた。
恐ろしい話だと思うが・・・・・
他にもある!

これでもか、これでもかと搾取が記述されている。
が砂糖はそれだけ需要があったと言う事なんだろう!
はじめは王侯貴族、それが一般庶民にまで使うようになる。

砂糖の歴史は最初だけである。
何処の国にも伝統がある。農業もそうである。
食べる為に、風土・土壌にあった作物を長く作ろうとする。
自分たちが食べるものだけを!かってアマゾンの原住民をテレビでやっていた。
魚の漁がある。その日に食べれる量だけ取る。神に、自然の神に感謝して・・・・・・・
そういう生活を破壊してしまう。
それからが長い!500年に渡る搾取が延々と記述されている。
いかに人種差別、奴隷制が人間の尊厳を無視しているか?
国家ぐるみでやっている。
製糖過程も進化する。進化と言うか早い話どれだけ絞れるかだ!
そんな事も沢山記述されている。

砂糖はサトウキビとさとう大根から取れる。
ナポレオンの大陸封鎖で砂糖が輸入できずに、さとう大根が盛んになった。甜菜糖と言う!
日本でもさとう大根で砂糖を作っている。
読んでいてさとう大根はそれ程土壌を傷めないのかと思ってしまう。

同じ事の繰り返しになる。
『環境破壊、灌漑のための集中的な水の使用、農薬の大量使用、汚れた廃水、他のいかなる作物より地球の生物多様性に大きな損失を引き起こしたと言う!』
元からあった風景、原始環境は見る影もない!
サトウキビ自体も外来種になる。
そして害虫駆除に又外来種を持ち込む。
そう言えばテレビの特集でやっていたが、オーストラリアのカエル!
増えすぎて困っている。天敵もいない!
人が駆除していた!
負の連鎖みたいな話が多い!
中国の伝統的サトウキビ栽培は土壌を痛めていないと言う。
又キューバの栽培も上手くやっているようだ!
が今後大量栽培の話になればどうなるのか?

砂糖だけでなく、搾取と言うか植民地主義なんてそんなものなんだろう!
嫌になるような話が並んでいるが、下手な歴史書よりよく分かると思うが・・・・・・

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