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2014年4月17日 (木)

新史太閤記・司馬遼太郎 『官兵衛とのやり取りが面白い』

日本史上、もっとも巧みに人の心を捉えた“人蕩し"の天才、豊臣秀吉。生れながらの猿面を人間的魅力に転じ、見事な演出力で次々に名将たちを統合し、ついに日本六十余州を制覇した英雄の生涯を描く歴史長編。古来、幾多の人々に読みつがれ、日本人の夢とロマンを育んできた物語を、冷徹な史眼と新鮮な感覚によって今日の社会に甦らせたもっとも現代的な太閤記である。

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学生時代に読んだ。
何度も読み返した本である。
メチャメチャ面白かったのを覚えている。
今回 『軍師 官兵衛』 の影響で読み返した。
理由がある。
官兵衛と秀吉のやり取りが妙に印象に残っているからだ。

何か?
有岡城の幽閉から救い出されてからの話になる。
秀吉: 「官兵衛は努力家だな」
官兵衛:「何故です?」
秀吉: 「それほどの知恵者でありながら、そのうえなお知恵をつけようとおもってキリスタン教徒になったのか?」
官兵衛は苦笑する!

司馬遼太郎はそう見ていると思った。
この場面が何故か印象に残っている。

備中高松城攻め。
ここは秀吉が水攻めを考える。
そう言う発想がなかなか出来ない。
堤を造るために土俵を百姓たちに持ってこさせる。
チャンと銭、米、労働の対価は支払う。
これを計算するのが、小西弥九郎!

秀吉は自軍に大工の頭領を連れて来ている。
本当かいなと思うが、名前まで記述している。
備中一円の百姓たちが狂喜したのごとく動く。

秀吉は言う。
人を動かすのは欲だと!
官兵衛は言い返す。
さにあらず。秀吉の人を殺さない事。すなわち愛である!
この辺のやり取りは大変面白い。

官兵衛は自分の才能に酔っている。
秀吉と同質の発想機能を持っていると思い、ひそかに競争意識を抱いていた。
備中高松でその思いが崩れた。
自分の前を行く男は、同質であっても、巨大な桁のはずれた男のようだ。
恐れをいだく!

水攻めの最初はゆるやかに水を満たすので湖が出来るのかと思った。
が空梅雨と思われていたが、にわかに豪雨になり湖が出来る。
官兵衛は思う。
『小事を成すのは力量だ!大事を成すのは運がいる』
この男について行こう。
この男を助けて、わが身の運を開こう!

この場面を読むために読み返した。
それにしても面白い!

秀吉の子供の頃の悲惨さがある。
実際そうだったんだろうと思うが、生々しい!
人間通である!
信長が、世間がどう思うかを読んでの行動が多い。

その中でも対毛利戦は面白い。
毛利の戦略。
3方向から攻める。
山陰道から吉川元春が、
山陽道から小早川隆景が、
そして瀬戸内海を毛利の水軍が攻める。
が指揮官がこれをまとめる力が無ければ各個撃破されるだけである!
吉川元春、小早川隆景を第一級の武将であるが、その上の力量がいる。
つまり信長か秀吉以外にいないと!
事実だろう・・・・・

本能寺の変までの仕える苦労!
それ以降の天下争奪戦の駆け引き。
人間学の宝庫だと思うが・・・・
勝家を倒し、家康を臣従さる。
そこまでの物語である。
対九州戦、小田原城攻め、朝鮮半島侵攻は記述されていない。
人を殺しすぎているのを司馬遼太郎も書きたくなかったのか?
改めて面白い本であると思った。
次は関ヶ原を読むだろう・・・・・・


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