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2016年6月 6日 (月)

本・海軍戦略家キングと太平洋戦争 (2015/6)谷光 太郎

合衆国艦隊司令長官兼海軍作戦部長としてニミッツやハルゼーを指揮下に戦争を指導した提督の知られざる人物像とその戦略を描く。
生い立ちから青年士官時代、マハンの戦略哲学を受け継ぎ、米英首脳との会談に参画して策定した対日作戦の概要とその経緯、さらに大統領との関係や米海軍内部の確執を詳述する決定版評伝。

20160606_book

この本は一度読んでいる。分厚い本だった・・・・・・・
著者の本はよく読んでいる。
ファンである。
太平洋戦争ではやはりミニッツが有名である。
キングはその上司である。
この本は面白い!!
ルーズベルト大統領に各提督の人物が良く分かる。

まず主人公のキングである。
有能と言う!!
ゴマすりなどしない。
取りたててくれる人もいない。
己の能力のみでのし上がった。
猛将、ブルハルゼ―も単に頭の悪い猪武者と思っていたようだ。
ミニッツも裏で何をしているか分からいとと感じている。

アメリカは人間的欠陥(?)に目をつぶり、能力を優先させる。
キングの人物評価がある。
自信過剰・頑固・激情的・厳格・執念深い・傲岸不遜・英国嫌い・瞬間湯沸かし器・
攻撃的・女好き・英国嫌い・・・・・・・・

ルーズベルトも好き嫌いが激しい。
恨みは忘れずに、知らない人間は引き上げない。

別の著者の本にあったが、日米の対比があった。
大統領       首相
海軍長官      海軍大臣
合衆国艦隊司令部  軍令部
太平洋艦隊     連合艦隊

日本の軍令部総長は永野修。
部下任せで自分で決めない?
これに対してキングは何でも自分で決める。勉強家である。
幕僚に頼らない。部下も能力で使う。
自分で命令書も書く。簡潔で無駄が無いと言う。
報告も1枚にまとめさせる。
1枚以上あればゴミ箱行きである。
「断じて行えば、鬼神も之を避く!」
日本の参謀が好きな美辞麗句は書かないようだ。

参謀がある。日本はエリートコースである。
アメリカは参謀なんて秘書みたいなものでやりたがらないようだ。
だから日本は参謀が力を持つ。
源田艦隊とも言われた南雲艦隊。
佐官級の参謀が勝手に作戦を立てる。
日本は、横の連絡が無い。
海軍は海軍。陸軍は陸軍と!
嫌でも会話をする努力をするようだ。

日本の将官は成績優秀である。
アメリカはビりに近いのが多い。但しキング・ミニッツ・スプルーアンスは優秀である。
ハルゼ―は今一である・・・・・・・
真珠湾攻撃のアメリカの太平洋艦隊司令長官はキンメル!
42人ごぼう抜きの人事のようだ。
真珠湾の責任を取らされて降格。
次のミニッツも29人ごぼう抜きと言う。
日本は小沢治三郎、山口多聞がいるが、南雲忠一の年度を抜けないので、南雲が真珠湾攻撃の指揮を取る。
戦時でもハンモッグ番号が優先されているのが日本。
アメリカは戦意不足と見れば更迭する。
日本は情けでチャンスを与える。

ルーズベルト大統領の12年間で、日本は13人の内閣だった。
現在もあまり変わっていない??

アメリカの対日作戦、オレンジ計画がある。海軍大学で研究された。
①   強力な日本陸軍と戦う事を避けて、海上封鎖で降伏を迫る。
②   日本のフィリッピン、グアムの占領、アメリカの反撃、海上封鎖による降伏の強要。
③   補給の問題。
戦後ミニッツはオレンジ計画通りに進んだと。
但しカミカゼを除いてと!
これに真珠湾攻撃も入るのか???
日本も戦争の推移を予測している。
これも推測通りに推移した。
ソ連の参戦も予測した。
但し原爆は想定外だったようだが・・・・・・・・・
日本の軍部の計画はまともに考えていない??
希望的観測にすがる。
軍令部作戦課長の富岡定俊。
アメリカは無条件降伏の無限戦争である。
日本はある程度で講和を求める有限戦争である。
自分の都合のよいように考えている。
日本は『作戦研究はあったが、戦争研究は無かった!』
孫子である。
敵を知らず、己を知らなければ・・・・・・・・・・
アメリカの戦力をこれほどまでとは想像も出来なかった、と言っている参謀もいる。
要は真剣に相手の戦力を理解しようとしていない。
作戦から負けている。

アメリカとイギリスの会議がある。
キングは好かれていない。嫌われている。
妥協しない!
が能力は皆認めている。
チャーチルはルーズベルトとさしで話し合いたい。
キングを説得するのが難しい!!
チャーチルから見ればキングはトラブルメーカーである。
ルーズベルト・チャーチル・スターリンとそれぞれの会議までの移動が面白い。
旅客船、戦艦、巡洋艦、輸送機、爆撃機、飛行艇を使う。

キングは対日にもっと戦力を割きたい。
キングの主敵は日本である。
Uボート対策がある。
①   Uボート部品工場の爆撃
②   Uボート造船所の爆撃
③   Uボート基地の爆撃
④   海上でのUボート攻撃
⑤   護衛船団方式の徹底と、護衛艦艇の充実
キングは②が効果的とし、⑤を最善策とした。
④   をイギリスは良策としたが、キングは取らなかった。
キングはこのUボート勝利の発表に反対した。
理由は情報が漏れれば困る!!

ここからは、キングの日本の対策への批判がある。
①   ソ連領沿岸州をを占領しないのか?ソ連は対独戦で手一杯である。
②   中国大陸の蒋介石軍に打撃を与えて講和により戦力を太平洋に注ぎ込む。
③   アメリカの商船を潜水艦は何故狙わないのか?

①   についてはソ連を刺激したく無かった。アラスカ経由のソ連への武器援助がある。これもソ連を刺激したくないので攻撃していない。
ソ連陸軍を恐れている。
②   についてはその力が無い?
③   についてはいくら批判されても仕方がない。そう言う戦略思考が無かった!

キングはソ連と中国は人的戦力であり、援助すべきと言う考えのようだ。
キングは戦術家なのか?
最大の効率を求める。被害も最小で済ませたい。
がチャーチルは戦略家である。戦後を考えている。
なので中欧を確保する為に地中海からも攻め上がる。
地中海をワニの柔らかい腹部に例えている。
長い目で見ればチャーチルが正解のようだ。

人物像がある。
①   ハリー・ホプキンス
病気で生き死にを経験した。そう言う人は無私になる。忠実にルーズベルトに仕えた。
②   ミニッツ
航海局長を務めている。人事を扱うために官僚主義に毒されて何事も丸く納めようとして妥協を図る。
キングは信用していないが、声望があり更迭出来ない。
③   スプルーアンス
キングが例外的に評価した。ハルゼ―は頭の悪い猪武者のようだ。
④   ノックス海軍長官
新聞王!温厚であるがキングと仲は色々ありそう!
シリビアンコントール、軍事に偏向しがちな軍人を財界で成功した知識で幅広く指導する??
⑤   フォレスタル次官
キングとは徹底的に仲が悪い。
⑥   フランクリン・ルーズベルト
人種偏見がある。女性関係も賑やかであるようだ。
知らない人間は重要な地位に付けない。昔を忘れない。執念深い!色々欠点も多そうである。

キングも難しい!
が有能であり、アメリカを勝利に導いたのは間違いない。
が孤独だったと思う。
それに耐える強さがある!
戦後は、『狡兎死して走狗烹らる』
用済みだったんだろう・・・・・・・・・・・

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海軍戦略家キングと太平洋戦争・谷光太郎

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