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2017年6月 3日 (土)

本・ドイツ空軍全史(1988/9)・ウィリアムソン マーレイ:手島 尚 (翻訳)

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その組織としての成り立ちから政治的な軋轢、そして工業生産力の変遷、各局面での戦略・戦術まで、第二次大戦敗戦に至るまでのドイツ空軍のすべてを、詳細なデータをもとに包括的・徹底的に分析! ドイツ空軍を真に理解したいすべての読者に贈る決定的大著。
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昔読んだ本である。読み返したくなり読んでみたが、メチャメチャ面白い!!
第2次世界大戦のドイツ空軍の物語である。
ドイツ、ヒトラーの侵攻にドイツ空軍がどのような役割を果たしのか??
この本は、海軍の事は記述されていない。
が、ヨーロッパ戦線の陸空軍の事は大変よく分かる構成になっている。
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空軍の考え方として、イタリアのジウリオ・ドゥーエ将軍の主張がある。
戦略的爆撃で相手国を屈服させる。戦略空軍である。
日本でも同じような話があった。  源田実である。
行く着く先は戦闘機無用論である。  そんなものでもないのだろう………
ドイツの地理的状況がある。まわりは敵だらけである。
大国ロシアとフランスに挟まれている。
戦争になったら地上戦が主体である。戦略的爆撃を行う余裕はない!!
その時にパリを爆撃する余裕があるのか??
ここにも地政学が入ってくる。
ドイツ国内に戦時の為の原料を持っていない。石炭しかない。
ここから生存圏の確保になる!!
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第1次世界大戦後、ドイツ空軍は再建される。
陸軍から有能な人材が空軍に行く。
エーリッヒ・フォン・マンシュタイン、ハルダーも候補だったようだ。
ヴェーヴァー、ケッセルリング、イエシェネクらが空軍に割愛された。
ドイツ空軍は戦略爆撃機を持たなかった。
Ju88、He111、Do17等双発爆撃機である。
どうも4発爆撃機に載せるエンジンの性能が不足していたようだ。
事故死する有能なヴェーヴァーもJu89の開発は中止したようだ。
He177と言う、ドイツの技術偏向主義の、双子エンジンの爆撃機は物にならなかったようである………
このドイツのこだわりについて面白い話がある。
技術と言うか装飾にこだわっている。
操縦席に高価なクッションを取りつけている?? 本来なら必要が無い!
質より量の考えにならなかったようだ。 職人気質と言うのだろう………
どうでもいいようなところにも品質を求める??
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ドイツはチェコからポーランド、オランダ・ベルギーを通ってフランスに侵攻する。
この時に空軍が地上部隊の支援で活躍する。
この活躍が、ドイツ空軍を方向を決めた。
戦術空軍と言われる所以である。
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戦闘機・爆撃機の他国との性能の比較は無い。
消耗機数の表がある。凄い数字である。
空軍の戦いは、北欧侵攻、バトル・オブ・ブリテン、バルカン半島、ソ連侵攻、
地中海戦線(クレタ・マルタ・アフリカ)、本土防衛戦がある。
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ポール・ケネディが言っている、転換点は1943年後半と言う。
この時機に、P51が物になっている。
配置機数を見れば、P47も相当数配置されている。
1944年から45年になっても、ドイツ空軍はそれなりに組織的な抵抗をしている。
生産機数も増えている。シュペーアの力なのか??
ただ比率の問題がある。戦闘機と爆撃機である。
ヒトラーはドイツ本土が爆撃されているので戦闘機が必要との要請を拒否している。
イギリス爆撃を行うべきと考えている。
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第2次世界大戦から降伏まで11万3千5百機を生産した。
11万機以上が失われて、10万人以上の死傷者になる。
全て撃墜されたわけでは無うが、地上撃破、事故による消耗等も入れてである。
それでイギリス、アメリカ、ソ連と戦っている。
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バトル・オブ・ブリテンで、イギリスは戦闘機を後方にひいて対処した。
同じ事をドイツもやっている。
沿岸から戦闘機を引いて、イギリスの戦闘機が沿岸に来た時対応する。
どちらも航続距離の問題がある。
広い太平洋で戦う日米両軍は、航続距離を求める。
日本は燃料タンクを付けて航続距離の増加を図る!!
英独は実用化までされなかったようだ。
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バトル・オブ・ブリテンで欠点を露呈して、バルカン半島、ソ連へ侵攻する。
ソ連は広い。改めて地図で見ると広さが分かる。
この広い戦線への補給も十分でない。
空軍基地を展開するのも大変である。
バルバロッサ作戦時の航空機も当初の機数はほとんど消耗する。
独ソ戦当初は、ソ連もパイロットの腕は今一である。
ドイツ空軍のエースを増産させた。
が戦うにつれてソ連のパイロットも技術が上がる!
ますます消耗度が激しくなる。
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スターニングラードへの物資の補給がある。
包囲されているために輸送機になる
最初は着陸していたが、被害が多くパラシュート降下になる。
補給なんて出来ない!
その前に規模が違うが補給に成功している例がある。
成功には成功の理由があるが、それを無視しているようだ………
やはり500機近くが失われたようだ………
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この輸送機のパイロットも不足しているので、指導員・教官まで動員する。
悪循環でますますパイロット不足になる。
広がった戦線を撤退すると、余裕が出来て空軍の配属も上手く行く。
ヒトラーは攻勢の主導権を持っていたかった。
なので撤退は認めなかった………
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地中海クレタの戦い。
空挺部隊による占領である。
輸送機500機近くが撃墜・撃破されている。
戦傷者に行方不明は6千人に及ぶ。
ドイツ空挺部隊の墓場である。
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本土防空戦がある。
イギリスの1000機による夜間爆撃。
アメリカのB17による昼間爆撃がある。
ドイツも相当数損害を与えている。
ハンブルグ・ケルン・エッセン・ドルトムント・デュセルドルフ・ハノーバー・
マンハイム・ロストック・カッセル等19都市を壊滅させる。
ベルリン航空戦に移行する。
ハンブルク航空戦では813機、ルール航空戦では923機、ベルリン航空戦では1128機の損害である。
半端な数字ではない!!
ベルリン航空戦は失敗のようだ………
「映画 頭上の敵機」がある。
この映画は実写フィルムも使っているが、モノクロで迫力があった。
アメリカの苦悩が良く分かる。
1機撃墜されれば10人の乗務員が失われる。
「映画 メンフィスベル」 25回の出撃で除隊になる。
映画では除隊になった。
実際はイギリスは30回のようだが、除隊できる方がまれのようだ。
夜間線時部隊の活躍もある。
レーダー技術の発達。英独でイタチごっこをやっている感じである。
ドイツ産業界の底力がある。
1944年の爆撃下の中でも最大の製造をしている。
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最後にMe262ジェット戦闘機部隊の活躍がある。
バルジ大作戦、ボーゼンプラッチ作戦、アイゼンハイマー作戦等の作戦もある。
それなりの活躍は出来たが、それなりだったんだろう………
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戦略的爆撃は、大戦の勝利を決定する一要素であった。
目に見える効果をあげて、市民の士気に打撃を与える。
これが自国の空軍、ルフトヴァッフェに対する不信になる。
市民は報復を求める。
それはV-1、V-2の開発になっている。
が実際にこの工業生産力に資材は、戦争末期の1年半の分だけで、戦闘機2万4千機生産可能であったと言う。
実際はパイロットの補充が上手く行かないと思うが………
歪な生産体制に入っている???
フランス侵攻作戦の成功で楽天妄想症になった。
これが第1ラウンドの勝利に過ぎないと理解しなかった。
バトル・オブ・ブリテンで敗れた後も楽観主義から抜け切れなかった。
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逆に英米はこの戦訓から学んでいる。
生産性が上がったとはいえ、消耗に耐えられなかった??
訓練時間も短縮される。 最初の出撃で戦死と言う例も多かったようだ。
もっとも英米も損害は多かった。
ドイツは耐えれる体制が出来なかった!!
自軍の戦力に似合った戦いをすればもっと戦えた??
現実は戦線を広げ過ぎてどこも戦力不足であった。
開戦当初、圧倒的に有利だった東部戦線も、ソ連のパイロットが腕を上げて来ている。
アメリカの損害も相当数になる。
イギリスもである。ソ連はもっと多いだろう………
ドイツでさえ、負けるべくして負けたようだ!!
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