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2019年8月13日 (火)

本・帝国軍人の弁明: エリート軍人の自伝・回想録を読む(2017/7)・保阪 正康

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昭和の戦争を経験した陸軍軍人たちが書き残した書物は数多い。
開戦から終戦に至るまでの生々しい経緯、帝国陸軍内の空気、
戦後思想への評価など、当事者でしか描きえない貴重な証言の数々が見出される。
石原莞爾、瀬島龍三、堀栄三、田中隆吉、遠藤三郎等々の著作を取りあている!
書き手の政治的立場や帝国陸軍内での地位、見識と教養、語り手としての誠実さを見極めながら、
第一級の昭和史資料を読み解く


「NHKスペシャル ノモンハン 責任なき戦い」
これを見ていて著者を思い出した!
インタビューに自伝などがどれだけ信用出来るのか?
自己弁明に徹している場合もあれば、責任回避も多い!
ノモンハン 責任なき戦いでは、元軍人の証言がある?
録音されていたことを知らないのか、「天ちゃん」と呼んでいる?
又、責任は誰にあるかとの質問に、「辻政信」の名前を出している!
「辻と言うのは天才やから………」
責任回避と言い訳である?
辻政信の息子がインタビューに答えていたが、他にも責任ある人はいるのでは?
その通りである! 一番上に責任は来る!!!!!
著者のインタビューの信憑性についての記事を思い出した!
検索してみれば、この本にたどり着いた??
これは読まなければならない?
内容は下記の通りである!!


まえがき
序 章  軍人の回想録・日記・自伝を読む
第1章  石原莞爾の『世界最終戦争論』を読む
第2章  堀栄三『大本営参謀の情報戦記』を読む
第3章  武藤章『比島から巣鴨へ』を読む
第4章  佐々木到一『ある軍人の自伝』を読む
第5章  田中隆吉『日本軍閥暗闘史』を読む
第6章  川邊虎四郎『市ヶ谷台から市ヶ谷台へ』を読む
第7章  井本熊男『作戦日誌で綴る大東亜戦争』を読む
第8章  遠藤三郎『日中十五戦争と私』を読む
第9章  磯部浅一『獄中日記』を読む
第10章  瀬島龍三『幾山河』を読む
終 章  歴史の残すべき書
あとがき   


石原莞爾、堀栄三は有名である!
瀬島龍三については、著者が追及している?
インタビューも著者にされる方は辛い??
この本でインタビューされている人は知らないと言ってもいい人の方が多い!


まえがき
一億総懺悔??  果たしてそうなのか?
そのおかげで軍人の追及が出来なくなっている??
東條英機、杉山元らは回想録を残すべきだった………
東京裁判で、天皇に責任を持って行かない?
そう言う事でなし崩しになった………


序 章  軍人の回想録・日記・自伝を読む
日本軍事組織の五大欠点
① 主観的願望を客観的事実にすりかえる
② 知識の獲得が偏頗で人文科学に無知である
③ 「天皇の軍隊」の意味を理解し得ていない
④ 戦争の枠組みについて考え違いをしている
⑤ 人類の到達点である2尾世紀と言う時代をしらない  シビリアンコントロール!
「私はしらなかった」と言う常套句がある! つまりそれで責任を逃れている?
本当にそう思っていたのか?
日本軍人の場合、自ら主戦論に酔っていても、私はその立場に居なかった?
言い逃れをしている??

主観的願望を客観的事実にすりかえる?
三国同盟にソ連を加えて四国協商でアメリカを抑える??
松岡洋右も本当に出来ると考えていたのか??
ドイツ勝利頼みで開戦し、世界を二分することを考えていた?
人は信じたいものを信じるのか??

太平洋戦争開戦の決定は、政府大本営連絡会議で決定し、閣議も議会も埒外に置かれた?
12月1日の御前会議まで、東郷外相は開戦時を知らなかった!
軍令部次長伊藤整一は、統帥権干犯と言うことで教えられないと!
それでも食い下がったら、「教えてやる、12月8日だ」
これが伊藤整一と言うのが嫌になるが………
要は軍人内閣で、お前らは知らなくてよい??
という感じである!!!

軍事論と思想!!
日本の軍事論がある? 無いと言う??
陸軍大学校が出来たとき、フランスから講師を招いたが、日本に合わずドイツから呼ぶ!
プロシア参謀本部には哲学があった??
日本にはない???

手記などを著者が分類している!!
① 昭和陸軍の軌跡と自らの軌跡を同一化した書(自省なき書)
② 昭和陸軍の中枢にいたが、自らはその政策に疑問を持っていたとの書(二元化した書)
③ 昭和陸軍の軌跡に関わりなく自らの歩んだ道を説く書(史観なき自分史)
④ 昭和陸軍の擁護し自己正当化するだけの書(自己賛美の書)
⑤ 徹底した昭和陸軍の実態批判の書(自己弁護の書)
⑥ 客観的な昭和陸軍と自己の歩みを綴った書(資料になりうる書)
⑦ 次世代に語り継ぐために書かれた書(継承の書)

日本の高級軍人で明確な軍事論を持っていたのは、石原莞爾と言う!!
戦後、自ら世界最終戦争の誤りを認める!!
「敗戦を世界にさきがけて、最高最高文明社会を築き、
身をもって人類史を恒久平和に導くべき天命を拝受したのである!」
人間の出来が違うのか??


第1章 石原莞爾の『世界最終戦争論』を読む
戦争に「陽性の戦争と、陰性の戦争がある」
これを過去の戦争に当てはめる!
それなりの法則があるのだろう………
国家総力戦を予測している??
世界は4ブロックに分かれる?
ソビエト連邦、米州、欧州、東亜と分かれる!
準決勝があり、決勝になる!
日本とアメリカが決勝に残る!
現在の国力では無理なので、国力を蓄える………
その為には中国と事を構えてはいけない??
1965年から70年に最終戦争は起こる??
その後、恒久的な平和が来る?
時期はずれるが、冷戦にアメリカは勝つ!
が恒久的な平和は来ない??
石原莞爾の文明観、戦争観を他の軍人は理解出来ない!!
「ヒトラーの電撃戦が軍事額の本質のように見えるが、全くの錯誤である」
「戦争の発達の極限が戦争を不可能にする!」

東條英機の、「皇紀2600年の不敗の皇軍」
石原を軍紀を乱すものとして糾弾しか出来ない?


第2章 堀栄三『大本営参謀の情報戦記』を読む
この本だけは読んでいる! マッカサーの参謀と呼ばれてアメリカの作戦を見抜いた?
最初から分かっていたわけではない? 株価の変動を見る!
缶詰め会社と製薬会社の株が上がる?
その2,3か月後に大作戦が行われる! 後は通信解析で判断する?
どうして作戦を見抜いたのか? 
著者は、この本は含蓄の深い本と言う!
① 「情報」を無視した作戦主導の昭和陸軍の体質を具体的に指摘している!
② 「情報」の分析を極限まで進めれば相手の戦略・戦術は読み解けることを示す!
③ 日本は耳の長いうさぎになれ、と「情報」のプロフェッショナル養成の必要を訴えている!
④ 昭和陸軍の官僚的体質が太平洋戦争敗因であると結論づけている!
⑤ 将来の日本社会に役立つ幾つもの具体的な指針と方向を示唆している!

①「情報」を無視した作戦主導の昭和陸軍の体質を具体的に指摘している!
「映画・頭上の敵機」がある!
この映画の最初に、ドイツ本土攻撃から帰って来たB17のパイロットの取り調べがある!
射撃手は自分が撃墜したと言う!
が、この乱戦の中ではB17の編隊は各機が各方面から射撃する?
なので報告をそのまま信じられない???
実際に報告の撃墜機数の約1/3の撃墜数だったようだ!
日本の攻撃機も連度の高い緒戦では報告はかなり正確であった?
そこでかの有名な台湾沖航空戦の戦果になる?
空母10隻、戦艦2隻、巡洋艦3隻撃沈である?
これではアメリカの機動艦隊は壊滅である?
この戦果は誰が確認しているのか?
堀栄三は実際にパイロットに確認する? 答えはしろどもどろになる?
しかしこの戦果は当てにならない? その報告書は握り潰される??
この本ではその参謀が、瀬島龍三だとは書いていない?
結局この結果でフィリピンでの作戦が、ルソン島からレイテ島に変わった?
これは別の本でだが、命を懸けて戦ってきた兵士の言う事を疑うのか?
集団で容認した虚構を信じることで安心が生まれる!
人は信じたいことを信じる??? 死んだ兵は死にきれないだろう………

② 「情報」の分析を極限まで進めれば相手の戦略・戦術は読み解けることを示す!
アメリカの飛び石作戦の意味を判断する?
日本は土地にしがみついているが、アメリカは空域を支配する?
それが分かっても上層部は何しなかった??

③ 日本は耳の長いうさぎになれ、と「情報」のプロフェッショナル養成の必要を訴えている!
中途半端な軍事力増強より、「長くて大きな兎の耳」情報収集に情報分析は必要と!!
中西輝政によれば、猫の耳ぐらいでも必要と!!

④ 昭和陸軍の官僚的体質が太平洋戦争敗因であると結論づけている!
陸軍大学校の1番から5番しか作戦部に配属されない?
独創的な考えが育たない?? 教官の教えに従う考えしかられない?
敵の鉄量に勝つ鉄量がいる?? 訓示自体が精神論になっている?
軍刀を持つ!  実際必要ないし資源の無駄使いである???

⑤ 将来の日本社会に役立つ幾つもの具体的な指針と方向を示唆している!
著者の後悔がある? B29の行動におかしいところがある?
このB29が原爆投下であったのでは?
原爆の知識が無いのでそこまで分からなかった??


第3章 武藤章『比島から巣鴨へ』を読む
武藤章は石原莞爾を追い落としている?
どちらからと言えば悪者になる!
絞首刑になっているが、回想録を残している?
実際に中国に行って、早く終わらせなければならないと思ったようだ?
マニラで戦闘が起こったらフィリピン人が巻き込まれると判断する!
敗戦に関しては情報は知らされていない!
巣鴨で、軍令部総長嶋田繁太郎は死刑を免れている!
一介の軍官僚が死刑になり、軍令部総長が死刑にならない?


第4章 佐々木到一『ある軍人の自伝』を読む
〇〇通がいる??  ここは任しとけ??
農政通、アメリカ通、中国通………
国民党と友好関係がある??
国民党が中国を支配したら、満州は日本に任せると?
中国、人の国に土足で上がり込んでいる??
そこでは虐殺事件もある! そうしてお互いが不信感を持ち、嫌うようになる!
中国にも日本は上手く利用されている??


第5章 田中隆吉『日本軍閥暗闘史』を読む
裏切り者と言われている??
そう言われても仕方がないか???
戦後に旧陸軍をアメリカと追求した!
免責があったのか? 東條英機に不利な証言をする!
言い方は悪いが、そんな信念があったとも思えないが………
自分は知らなかった? その立場に居なかった??
著者はそれなりに実情を暴露した本だと??


第6章 川邊虎四郎『市ヶ谷台から市ヶ谷台へ』を読む
戦争末期に航空畑の責任者になっている?
特攻は、新兵では出来ないと??
駐ソ武官、ドイツの駐在武官、終戦までの陸軍の断末魔的状況について、
ポツダム宣言を受け入れ、マニラ市に赴く!!
アメリカに一撃を与えて和平に持ち込む??
東京裁判時は弁明になっている??
戦争の誤りを指摘しているわけでもなく、日本の正当性を指摘しているわけでもない………


第7章 井本熊男『作戦日誌で綴る大東亜戦争』を読む
軍官僚で戦争指導者である!
大本営幕僚としての反省もある!
ガタルカナル島を知らなかった??  海軍の担当だと思っている?
兵士の飢えと病に苦悩する姿についても記述しているようだ?
東條英機はその器で無かった?
大戦末期の「大陸打通作戦」がある?
これは成功したようだ………
何の為に行ったのか? 太平洋戦線で負けているのに………
この結果は蒋介石は消耗し、毛沢東との決戦に負ける?
これは毛沢東が実際言ったようだ?
本土決戦で終戦の道を開くのは、「指導中枢の架空観念」と言う!
ささやかな任務であるが、自ら忠実に努力したと思っている作戦参謀の回想録と言う!


第8章 遠藤三郎『日中十五戦争と私』を読む
護憲派の人として知られる?
田中隆吉と同じく裏切り者とされる? 本人は田中隆吉とは違うと!!
日本の中国侵略を非難し、反省している??
毛沢東から招待されて中国に元軍人を率いて行く??
その事自体、中国に取り込まれていると感じられるが………
だいたい毛沢東と日本は本格的に戦っていない?
中国人民には謝罪は必要だが、どちらかと言えば台湾にも謝らなければならない?
信念がある! 軍関係の催しには呼ばれない?
この時代のが分かる内容であると!!
「時は歴史を美化する!」


第9章 磯部浅一『獄中日記』を読む
純粋培養の将校たちである!
「君側の奸」
日本に強い不満を持っている?
が果たしてその後に対しての展望はあったのか?
処刑までの獄中での思いがある?
やはり純粋培養された軍人は視野が狭い?
一つの考えに取りつかれる??
クーデターは天皇のためと言うが、天皇の意志は関係ない!
帝国軍人しか「君側の奸」を討つことが出来ない??
何故分かってくれないのですか???


第10章 瀬島龍三『幾山河』を読む
著者は瀬島龍三の本がある! 読んだとき驚きだった??
著者に半藤一利の著作によって瀬島龍三は理解している?
それに佐々淳行である!!

自身、有能な参謀と言う!! その人格がある!
① 自らの成した業務は話さない!
② 自らが仕えた上司等に随行したことを自らの体験のように話す!
③ 自らがもみ消した疑いのある史実は話さない??
④ 自らの体験を誇大に話す!
歴史的事実を並べている!
「今日冷静に振り返れば大局的に問題があった」
「航空戦に移行する近代戦の見通しが不十分である」
「国家としての戦争計画の検討・確立が不十分であった」
「陸海軍統合の全勢力を集中・発揮する思想に欠けている」
「ドイツの国力・戦力を過大評価し、英国と米国の戦争遂行能力を過小評価した」
当事者が反省しているとは言えないのではないか???
史実の中でどう動いたかより、自らの弁明や判断の正当性を論じる!


終 章  歴史の残すべき書
以下の本が軽く紹介されている!
松村知勝「関東軍参謀副長の手記」
片倉衷「戦陣随録」
「陸軍中将 樋口季一郎回想録」
岩畔豪雄「昭和陸軍 謀略秘史」
が紹介されている!!
片倉衷は2・26事件で被害者側に立っている!!
樋口季一郎はユダヤ人を救い、終戦後占守島でソ連と戦う!

あとがき   
昭和陸海軍の体質をまとめている!
① 外交交渉を戦闘と同じと考えて、妥協を敗北と捉える!
② 交渉時に軍事行動を起こし、その成果で交渉条件を吊り上げる!
③ 外交交渉そのものを軍事に従属する駆け引きと捉える!
今も変わっていない?? 何か北朝鮮を見ている感じである………

帝国軍人の弁明: エリート軍人の自伝・回想録を読む・保阪正康

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